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短頭種気道症候群の手術

パグやフレンチ・ブル、シーズーなどの鼻の短い犬種は短頭種と呼ばれますが、

その鼻ぺちゃの可愛らしい外見ゆえに、構造的に気道が狭くなっていることが多く

個体差もありますが、若いうちから気道に負担が生じ、年齢と共に慢性化し悪化してゆくことがあります。

症状としては激しいパンテイング(ハアハアいう呼吸)、喘鳴音(呼吸時のガーガーという音)、呼吸困難、

運動不耐性(あまり動き回れない)、失神、誤嚥性肺炎などがあります。

短頭種特有の気道の構造的問題によりこれらの症状を起こしているものを総称して短頭種気道症候群と呼びます。

 

内部の構造は傍目にはわかりませんが、外から見てわかる部位として外鼻腔の狭窄があります。

IMG_1530.JPG

しっかり開いているべき鼻の穴が狭くなっていることがわかります。

 

治療法のひとつとして、外科的に気道を拡げてあげるという選択肢があります。

手術によって正常な気道の構造に近づけ、空気が通りやすくする為のものです。

よく行われるのは外鼻腔狭窄と軟口蓋過長の手術です。

 

外鼻腔の手術は鼻の穴を拡げます。

前出の手術後の写真ですが、上の写真と比べて鼻の穴が拡がっているのが分かります。

IMG_1542.JPG

 

軟口蓋(舌で触れる上顎の柔らかい部分・下の写真で奥に写っている部位)の手術は、短頭種の長過ぎて垂れ下がり気道閉塞の一因になっている軟口蓋を部分的に切除します。

また、鼻の狭窄部分は鼻翼切開という方法で処置をします。

 

手術はできるだけ若いうちに行うのが望ましいとされています。

この疾患は時間が経つにつれて悪化し、不可逆的な変化をもたらすため効果が十分得られなくなるのと

麻酔のリスクが上がる為です。手術が必要な場合はできれば1歳未満で行うのが望ましいとされています。

もちろん若齢で手術を実施しても、麻酔のリスクは存在するため、事前にじゅうぶん主治医との相談は必要です。

 

 

 

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