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膿皮症

犬では膿皮症は多く、夏から秋にかけて、それはそれは多い病気である。

原因は、誤解を恐れずに端的に書けば

 

皮膚に細菌が感染している!!

 

という、何にもひねりのない、単純な病気である。

しかし、この病気は個人的にものすごく難しい病気であると断言する。難病であると!!!

 

膿皮症の治療法は「細菌を適切な抗生剤で使用して倒す」という簡単なもののように思うが、

細菌を倒すのが、本当に治療法なのだろうかと時々考え込んでしまう場合がるのです。

抗生剤の投与して、治りました。はい、おしまい!!なら問題ないのですが、

膿皮症は再発することが、非常に多いのです。個人的には7割は再発するとにらんでいます。

つまり、細菌を倒せば完治するわけではなく、細菌に炎症を起こさせる要因が何かあるのです。

 

防御する側の皮膚に異常があるのか?細菌が強すぎるのか?未知の要因があるのか?

 

と、思いながらも抗生剤を使う→耐性菌が発生する→抗生剤が効かなくなる

というパターンを、何度も経験してきました。そして、適切な抗生剤を探した結果、

より強い抗生剤、より強い抗生剤、より強い抗生剤。結果は、何も効かない耐性菌の発生。

はたして、これが正解なんだろうか??抗生剤に頼らない治療法はないのだろうか?と悩んでいました。

先日、横浜に出張して皮膚のセミナーを受講してきて、少しわかったことがありました。

 

これで完治するわけではないんだろうけども、いくつかの治療の推奨事項が個人的にできました。

①膿皮症は毛を刈るべし

②膿皮症はできる限り細菌培養を行い、適切な抗生剤をつかうべし

③消毒(クロルヘキシジン)は有効である(効果ないと思ってた・・・)。積極的に使うべし。

④痒み止めにステロイドを使うと、耐性菌を生み出すので控えるべし。

⑤悪いのは細菌ではなく、皮膚の防御状態。甲状腺機能低下症などのホルモン病を疑って検査すべし。

⑥防御因子を高めるために、保湿の概念をもって治療すべし(人よりも肌が繊細)。

*保湿剤を勧めているけど、みんな望まれないことが多い。犬の皮膚は、人の皮膚よりもずっと薄くて繊細なんだということが伝わっていないんだと思います。人の皮膚の1/5程度の厚みしかないんですよ。

 

何度も繰り返す、膿皮症がある場合は基本に立ち返って、これらをチェックするようにしています。

できるだけ消毒やシャンプーを使う事で耐性菌の発生も減らせるらしいので、

そうしたいのですが、なかなか上手くコントロールできないこともあり、悩ましい事もあります。

たかが膿皮症、されど膿皮症。かゆみのない綺麗な肌を再生させてあげたいなぁと思って治療してます。

 

 

かっこ悪いけど、ほぼ丸刈りにしてます。結局早く治るので、膿皮症では毛刈りは大事です!!

IMG_2324.JPG

例:毛を刈って、皮膚病の広がり状態を確認します。

 

IMG_2346.JPG

治療後2週間ほどで、赤みがだいぶ減少しました。甲状腺ホルモン等の異常が基礎にあります。

皮膚の病気 2016/10/30
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