マノン動物病院での避妊去勢について

避妊去勢をするメリットは?

これは繁殖を制限し、過剰な出産を防ぐという目的が一番分かりやすいものですが、問題行動の抑制にもなります。 また、ホルモン関連性疾患の発生を予防するという病気の予防という目的もあります。

去勢によって改善する問題行動の一例

尿マーキング(60%) 尿マーキング(90%)
マウンティング(80%) マスターベーション
一部の攻撃行動 猫同士の喧嘩

▴ページの先頭へ

ホルモン関連性疾患とは?

性ホルモンは、老齢時に病気を引き起こす場合があり、やっかいな病気です。 メスでは卵巣腫瘍、乳腺腫瘍、子宮蓄膿症などがあり、オスでは前立腺肥大や会陰ヘルニアなどが、老齢時のホルモン関連性疾患として一般的です。

▴ページの先頭へ

手術のデメリットはあるのか?

一般的に手術後は代謝機能が低下するため、太りやすくなってしまいます。 この問題は手術後に食事の量やカロリー控え目のフードを選ぶ事で回避できる問題です。 その他、ホルモンの分泌低下により、ごくまれに尿漏れ(寝ているとき)が発生する場合があります。 また、必ず全身麻酔をかけなければ手術ができませんので、麻酔をかけて手術をするということ自体がデメリットになります。

▴ページの先頭へ

麻酔は大丈夫なのか?

100%完全に安全な麻酔があれば良いのですが、そのような麻酔はありません。 0.05%程度の確率で麻酔事故(死亡または精神障害)が発生する可能性があるといわれております。 当院では、心電図、酸素飽和度、血圧、カプノグラム等の生体モニターを用いて、 安全な麻酔管理ができる様に努力していますが、危険性があることを理解してもったうえで麻酔に同意をお願いしています。

▴ページの先頭へ

いつぐらいに手術をするのがいいの?

6ヶ月から1歳ぐらいに手術をすることを推奨しています。 ホルモン関連性疾患はこの時期に手術をすれば、予防する事ができるからです。 メスの場合は3回目の発情出血以降では乳腺腫瘍の発生を抑制する効果が低下してしまうので、 出産を考えていない場合は、将来の病気を予防するためにも早めに検討をしてあげて下さい。

1回目以前に避妊 2回目以前に避妊 3回目以前に避妊
乳腺腫瘍発生率 0.05% 8% 26%

▴ページの先頭へ

どのような流れで手術になるのか?

初診の場合は一度来院していただき、問診や聴診などで健康状態や体格を調べます。 その所見をもとに、麻酔のリスクなどの説明をさせていただき、手術日の予約をしていただきます。 手術当日は絶食で午前10~11時ごろに来院していただき、血液検査、レントゲン検査、超音波心臓検査等を行い、 大きな問題がなければ13時~16時の間で麻酔および手術を行います。 通常は避妊、去勢ともに日帰りの手術となり、午後の診察時間にお迎えに来ていただきます。 抜糸は1週間後になりますので、それまではエリザベスカラー等で傷を舐めない様にしていただき、処方された消炎鎮痛剤を内服していただきます。

▴ページの先頭へ

縫合糸反応性肉芽腫への対策は?

当院では、縫合糸反応性肉芽腫という糸に反応してしこりができてしまう体質のための対策として、超音波メスを導入しています。 血管を超音波振動でシールしつつ切断する事で、糸を使わずに血管を切断する事が可能となり、できるだけ体腔内に糸を残さないように考慮しています。 また、腹壁の縫合などで糸を使う必要性がある場合でも絹糸ではなく、体内で時間とともに吸収されていくような吸収糸を積極的に使用することで反応を抑えられるように心がけています。

▴ページの先頭へ

超音波メスとは?

血管や組織を縫合糸を使わず、超音波振動によって止血しながら切開できる装置です。 お腹の手術や腫瘍の手術などで高い効果を発揮し、手術時間の短縮による手術の安全性向上にも役立ちます。 当院では避妊去勢でも積極的に使用しています。

▴ページの先頭へ

出産させてあげたいけど、ダメなのか

避妊、去勢のお話をさせていただくと、「一度は生ませてやりたい」というお話をよく伺います。 しかし、出産に関してはよく考えてから行うようにして欲しいとお伝えしていますです。 軽い気持ちで交配し、難産で帝王切開になったり、生まれてきた子が遺伝的な障害を持っていたり、 母犬が育児放棄したり、私が見てきたトラブルは枚挙に暇がありません。 「全ての生まれて来る子供を家族で迎え入れても大丈夫だ」 というぐらいの強い気持ちを持っている方ならば困難に遭遇しても大丈夫だと思いますので、 本当に良く考えた上で交配を検討して下さい。

▴ページの先頭へ