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陰睾の犬への腹腔鏡手術
犬の睾丸は人と同じで2つあるのが正常ですが
睾丸が陰嚢にない場合があります。(猫でも稀に)
睾丸が鼠径部の皮膚の下(皮下)にあれば、手術は通常の去勢と同様に手術は可能ですが
腹腔内に睾丸がある場合は、
お腹の中に隠れてしまっている睾丸を探しに行かなければなりません。
腹腔内にある精巣はガン化しやすいことがわかっているからです。
通常は、試験開腹の1択なのですが、
大きく開腹して手術 or 小さく腹腔鏡で手術
という選択肢を当院では提示しています。
でも、腹腔鏡は設備や人員が必要になるので、当院にはありません(笑)
今回は、松原市にある松原動物病院に協力してもらい手術を実施しました。
術後の写真がこちら
傷口は、おへそ部分と、左右の鼠径部に2カ所の
3つの小さい傷でできました!!
術後も元気で、動物への負担はやっぱり少ないなぁと感じますし、
モニターで腹腔内の睾丸を見ながら手術できるのは、術者としても安心できます。
術後に一週間はエリザベスカラーはしてもらいますが、無事に抜糸できました。
難しい処置や手術が必要な場合は、
器具や人材がある病院に協力してもらって、BESTな治療を提案していけたらと思います。